授業中に携帯?(1月30日)

もちろんいけませんよねえ、鳴らしたら没収ですよねえ…

J学園女子部
J学園女子部

もう時効だと思うので…
これは本当にあったこと…
というか私がやらかしたことです。

もう7年も前のゴールデンウィークのころ。
そのころ、休みになるたびに、
日本中のどこかの団体がオーストラリアから
バーバラさんという先生を招いていました。
バーバラさんは学習困難や発達障がいと
呼ばれる子どもたちの宝を見つけ出す
超一流の先生。
肝っ玉母さんのように頼もしく、
また愛らしいお人柄が慕われていました。

私はバーバラさんの通訳をつとめていましたから、
夏休み、冬休みも忙しい!
横浜、北海道、静岡、長野、大阪とお伴したものです。

で、このバーバラさん、
私にはとてもまねも理解もできない方向音痴。

ゴールデンウィークは日程もきつく、バーバラさんは私が学校に勤めている日に来日せざるを得なくなりました。前日から「私はどうやって成田から出ればいい?」とメールが何度も。悪いけど、今回は迎えには行けないから、このとおりに電車を乗り継いで新横浜まで来てください」といっても渋る様子がメールからにおい立つよう。「途中で電話するから指示して」と折れないのです。

案の定、着陸から30分たっても携帯は鳴りません。もう授業が始まります。私は携帯をサイレントにして教室に入りました。

この学校での授業はワークショップ中心だったので、ワイワイタイムもたっぷり。気にかかることがあると却って辛いものです。思い切って言いました。

「実は、いまちょっと困ってる。オーストラリアから大事な先生が成田に着いたはずで、この先生、その先の交通手段がわからないから電話したいと言っていたのに、まだ来ないの。授業が始まる前にかかってくると思ってたんだけど。でも、授業中に鳴らすわけにいかないし…」

といいかけたところで

「先生、何冷たいこと言ってるんですか。外国の人が、道もわからないで、電話も通じなかったらかわいそう!そういうのは特別です。そのひとのだけは出てください。あたりまえじゃないですか。」
「そうだそうだー!」

と叱られてしまいました。言われてみればまったく当たり前のこと。おっしゃるとおりです。

しばらくするとバーバラさんからの呼び出し音。
「あ~きたきた!!」
バーバラさんと私の会話に中1女子30人がとてつもない注意集中ぶり。

「ユキコ、いま何しているところ?」とバーバラ
「あー、授業中」
「*+#$?!」

「みんなも話す?」
「話す!話す!」

携帯を教室に向けると、
Hello! Welcome back to Japanから
Are you OK? Where are you? How are you?
なぜかI’m —まで次々とありったけの英語がでてきました。

ひとしきり聞いたバーバラはこんなふうに答えたように思います。
Hello girls, thank you. I’m well. Sorry for interrupting.
I think  I’m OK now. I’m going to visit you at school next week.
(ほんとうに来てくれました!) See you then. Bye.

電話を切ってワーイ!よかった!と一安心。

放課後、新横浜に向かう車中で携帯がもう一度鳴りました。駅のメイン入口の反対がわの静かな住宅地の八百屋さんからでした。「バーバラさんという迷子の外人さんがうちの店にいるんだけど」

え”ー!

ああ、時効はこちらのわけわからない迷子のほうでしょうか。

 

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通訳養成、いまのままでいいか…(1月13日)

通訳は特殊技能。
2つ言語が「なんとかしゃべれれば」できるなんてとんでもないことです。
そんなの車で言えば3歳児の無免許運転。

でも、一見奇人変人にしかできないような技能も
深く、細かいステップを設ければ手に届くものになるはず。

手が届かなかったとしても、ステップそのものが豊かな体験になるのでは。

私も老舗の通訳養成機関にお世話になりました。
でも、情報を情報に置き換えることが珍重された時代は過去のもの。
それなら、もう機械ができてしまう。

でも、心をつたえるメッセージは機械では台無し。
人間が機械のマネをしていてはいけません。

そこで、芸術活動や発声という
当然と言えば当然な、新しい次元を加えて
通訳を養成したい、と願っています。

大学では合宿でもしないとその時間がとれないのですが…

年度末の教材はこれ。

ジョブズさんのスピーチは思いがけず素朴でストレート。
禅の空気を感じます。

http://news.stanford.edu/news/2005/june15/jobs-061505.html

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