歩きイヤホン、両耳はやめたほうがいい理由

「いつも混んでるあの駅。乗り換えるだけでストレス!せめてお気に入りの曲を聴いて、自分空間は快適にしておきたい。」

…でも家に帰ると、なんだか首回りに疲れを感じたことはありませんか。

そんなあなたにちょっと試してほしいことがあります。音楽を再生せずにイヤホンだけ両耳に入れた状態で駅を歩いてみて。

どうです?どんな音が聞こえました?

コンクリートの床を靴底が蹴りつける音。駅の構内アナウンス、人ごみのざわめき。電車の警笛。体の中から響いてくるのは結構な大音量だったのでは?

これ、骨から直に蝸牛に伝わっている音なんです。鼓膜を通っていません。骨を通っているので、骨導音といいます。

ふだん耳に何もつけていなければ、外界の音は、骨導音という「リハーサル」のあと、鼓膜を通った音=「本番」の気導音として耳に届きます。

ところがイヤホンをしていると、骨導では足音や周りのざわめきの音が入ってくるのに、気導で入るのはお気に入りの音楽。おや?リハーサルと本番が別物ですね。

いくらお気に入りの音楽もリハーサルなしで耳に入ってしまうのでは不自然。知らないうちに耳に負担をかけることになりかねません。耳の穴は世界の響きと他者の声のために開いておいた方が自然です。

せめてイヤホンは片方だけにして、もう片方は解放してはいかがでしょう?短波聴いているオジサンみたい?たぶんオジサンたちはわかっていらしたのでしょう。

フランス語ネイティブの声があるのが定番。
フランス語ネイティブの声があるのが定番。

 

中身オジサンの私も電車の中では「片耳」でフランス語を勉強しています。「両耳」イヤフォンで自分の空間に閉じこもることはしません。ちなみにマスクは発音練習のため。家ではもちろんイヤフォンもマスクもなしです。

 

 

耳と目は連動しています。耳が楽になれば視線も上がる。よく見れば人ごみにも面白そうな人たちの姿が浮かび上がってきますよ。

気導と骨導の役割をトマティス聴覚発声メソッドの知見をもとにごく簡単な表にしました。

タイミング スピード 「主に」何を?
骨導 先=リハーサル 気導より速い 身体を通して自分を聴く
気導 後=本番骨導 骨導より遅い 空間を通じて世界、他者に聴く

週も半ば。Take good care of yourself and enjoy!

冠木友紀子 プロフィール

通翻訳レパートリー

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