似て非なる、シュタイナー教育を「取り入れる」と「基づく」

―シュタイナー教育ってなんだか窮屈。シュタイナー教育だけを純粋にやるより、自分たちに合っているところだけ「取り入れる」のがいいと思うんです。

その窮屈ってどんなところ?

―テレビ見ちゃいけないとか…

あはは、そりゃテレビは出てなんぼだものね(笑)。

でもね、「取り入れる」には気をつけて。いくつか「取り入れている」教育研究所を見かけたのだけれど違和感を覚えてね。部分的にいろいろなものを入れている。剣道、座禅、モンテッソーリにシュタイナー、英会話にリトミック。

―あ、それは変なの、わかります。気持ち悪い。なんでかしら。私たちがやりたいのはそういうことじゃないんです。

でしょ?こういう「取り入れ」タイプの態度がなんだかいやなのでしょ?バイキングでずらりと並んだ食べ物を選ぶみたい。

結局、バイキングの大食いさんは自分の胃袋優先。自分の枠にあったものを選ぶ。あるいは自分の枠を壊す力があるものに出会っても関わりが浅い。

見立ては簡単。浅いタイプが「取り入れた」メソッドの専門家を超える洞察に至ることはほぼ皆無。わかったようなことを言っても洞察ではなく単純化。「なぜ」を繰り返すとたちまち崩壊。

いま窮屈に感じているものの正体はなに?理由のはっきりしない習慣?変化を恐れる仲間?近隣の幼稚園、学校との純粋さ比べ?訳文の難解さに変に麻痺していること?

ならばシュタイナーのせいにするのはとんだ八つ当たり。

いっそマニュアル、ドグマ化しがちな「教育」という具体実践はいったんわきに置いてみたら?しばらくものの見方、考え方といった「抽象」、哲学に重心を移してみたら。

私も3度途中で挫折した「自由の哲学」が今は面白くて仕方ない。1つ読むならこれだ、と何人もの方にすすめられました。シュタイナー自身もそう言っています。音読すると心躍ります。

いちどひとつに決めることです。一度に二つの山頂には登れない。7合目あたり横にうろうろするのはヤギさんかおサルさんです。

シュタイナー医学を学んだ漢方にも詳しい薬剤師さんが面白いことを言っていました。漢方ではなぜこの薬がこの症候に効くのかもちろん独自の説明がある。でも限界もある。例外的症例もある。昔だったらそこから先は行けなかった。でも今はシュタイナー医学のおかげで理由がわかるようになった。だから応用がきく。長年親しんだ漢方を捨てることなく、より自由に活かすことができる。だから有難いって。

この方は「取り入れた」のではなく「基づいている」。いったん自分の枠をはずし、それまでの蓄積を手放す覚悟で飛び込む思いをした。

その結果、逆にそれまでの専門を失うことなく、突破口が開けた。むしろ専門家がいき詰まるような「なぜ」の先に行ける。かえって自由になったって喜んでいる。

さてさて、シュタイナー教育関係の集まりでよく唱えるシュタイナーの詩、 「Beim Läuten der Glocken。鐘が響くとき」難しいという声を聞いたので試訳してみました。

実は私の本棚は英語関係の愛すべき稀覯書でいっぱい。ドイツ語スペースはその1割もありません。でも増やす気もありません。そのかわり、ドイツ語に優れた友人を頼りにしています。ありがとう!この場を借りて感謝します。

さて、本当にシュタイナーがわけわからないこと言っているのでしょうか?

「美しきを讃え、まことを護り、とうときを崇め、よきを為すと心に決める…」

綺麗な全体PDFは下記よりどうぞ。

こんな感じです。続きは以下のフォームよりご覧ください。すぐにDLできます。

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theが「ザ」や「ジ」になる理由

「theの発音が変わる理由がわかりません」

ありがとうございます!こういうの大好き。理由があることを前提にしていらっしゃる。「ある」を前提にすると調べたい、知りたいという気になるものです。

日本でも律儀に使い分けています(笑)。
「ジ・アトリウム舞浜」
「ジ・アーバネックス芦屋」
「ザ・ドリフターズ」
「ザ・ピーナッツ」

なんでしょうね…実は場所はジで芸能人はザ?…そりゃいいですね。

学校では「ザを後ろが母音のときはジに変える」と習ったけれど…でも、これだと「なぜ」を説明しにくい。なんだかしっくりこない。

考え方がさかさまだからです。

aanのときもそうでしたね。aにわざわざnをつけるのではなく、anからnが落ちたものと残ったものがあった。後ろが母音だと落ちずに残った。後ろが母音だと古い形が残りやすい、といえます。

先に結論を言いますと、今回もそうです。後ろの単語が母音始まりのほうが方が前にいるtheも昔からの発音が残ってのんびりできました。後ろに子音が控えているとさっさとおしまい!になるのです。

ここでくせものがカタカナ表記。ザ、ジと書くとア段とイ段の違いだけで同格な母音を持っていると思うでしょう?わけもなく段を行き来しているようでしょう?でも英語では、ジ[i:]が天ぷらだとしたらザについている[ə]なんて天かすみたいなもの。

せめて「ジー・アトリウム」と書いてほしいもんです。書かないか。

ときどき次の語頭が子音でものんびりジーという人がいますが、間違いというより先祖返りです。

お急ぎの方はここまで。ここからは今の話をアカデミックにおさらい。


大切なのは時間の中での言語の変化を知り、楽器としての身体をベースに観察することです。後者が独りよがりにならないためには、耳ができていること。

さて、現在のtheのご先祖様はse, seo, þæt。いっぱいいますね。昔、英語の名詞は男性・女性・中性と分かれていたので冠詞もそれぞれに(上の順どおり)あったのです。þaは複数形。

オクスフォード大のオンライン語源辞典(画像をクリックすると辞典に飛べます)

「なぜ」と思ったときの強い味方です。

この冠詞の発音、前述のとおり今のtheよりずっと母音をしっかり発音していました。無理やりカタカナにするとseセ~, seoセーオ, þæt セア~ット(thatのテンテン無し版)。発音が聴ける面白い動画をご紹介します。

英語が苦手だという方のお話を伺ってみると、英語そのものが嫌いではなくて勉強がつまらなかったということがしばしばです。学校で「理由はない。そういうものだからまず覚えろ」と言われて何かがぷつりと切れてしまった、あとは仕方なく最低限でやってきた、と口を揃えます。 (Progress in Englishシリーズは中3で英語史がちゃんと出てきますから「なぜ?なぜ?」と問いまくれる。)

先生がご存知なかったとしても「自分たちで調べてごらん。発表の機会をつくるから」でよいではないですか。半端な物知りよりよほどよいです、自戒をこめて。

さて、大人にふさわしいを品格ある英語が身につく会員制教材、まもなく発表します。通訳道場★横浜CATSでも活用してる最強の学習ツールとセットです。会員限定国内外イベントもお楽しみに。ご関心おありの方はこちらからご連絡先をお知らせください。ご案内さしあげます。

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母音の前はaをanにする、のウソ

appleは出だしが母音だからnを足してanにする…本当にそう思っているの?じゃあなぜだと思う?どのくらい納得している?

納得していないのにこういう疑似ルール丸のみしていると、頭が断片化(fragmentation)しちゃう。デフラグしよう。

あのねえ、母音の前はnを足す、っていうのは考え方が逆さまなの。

考えても見てごらん。aってどういう意味?「1」でしょ。「a」単体でそんな意味ある?

aはoneの残骸なのよ。oneがめんどくさくなってanになってとうとうaになった。でも後ろが母音の時はくっつけて発音すると言いやすいから断捨離されずにnが残った。

試してごらん。a apple とan apple。nがないと喉がつっかえるでしょ?

じゃあ子音始まり。a deskとan desk。nがじゃまでしょ?

先生の説明や頭で覚えることより大事なことがある。自分で言ってみて、自分のノド、口、耳で確かめる。ルールを仮定する。試して抽象度を上げる。

ほかの言語を学ぶのもおすすめ。ドイツ語やフランス語はein, unと「1」に近い形がちゃんと残ってる。

英語がわざわざ後から何かを足す、ということはめったにありません。

通訳者は膨大な情報を処理します。疑似ルールを見抜く地頭力を味方につけましょう。

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