通訳養成がおしゃべりなあなたにピッタリな理由

「ああ、あんなこと言わなければよかった…あの一言で…」

余計な一言で反省しきりのおしゃべりさん。
そんなあなたに通訳養成はピッタリです。

毎日が少し気楽になるのは間違いありません。
なぜなら、通訳トレーニングは「時と言葉を惜しむ」訓練だからです。

あなたではない誰かが言った以上でも、以下でもダメ。

いつもの、自分がしゃべりたいだけしゃべっている、なんでしゃべっているのかわからないけどしゃべっている貴女だけは居なくていい。

いきなり沈黙、傾聴を心がけても難しいもの。
でも、通訳訓練なら間違いなく発話をコントロールされる。
強烈ですよ。

もしかして、舌禍事件って目の前の人がトラブルの相手ではないのでは?
その場にいない誰かのことをうっかり話して…
やがて本人に伝わって…それでもめることが多いのでは?

では、伺います。
じゃあ、なんで本人に面と向かって言えなかったの?

もしかしたら、整理したらいいかもしれませんね。

自分がコントロールできる領域と、気をもむしかない領域をごっちゃにしていませんか?

7つの習慣でも知られているフレームワーク

気をもむしかない領域のこと。現場では口に出せない。
現場を離れたときに関係がない誰かに聞いてもらっていませんか?

まず目の前にいる人の話を聞いて下さい。

通訳トレーニングはまず優れた聴き手を育てます。

まだ更新していないんだけど、通訳道場★横浜CATS

 

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医療の通訳で気になる日本のことば

医療の通訳は気が引き締まります。参加者の医師の皆さんは沢山の患者さんの健康を預かっていらっしゃいますから。「今日の通訳はなんだ!」なんてことは許されません。「よく専門用語をご存知ですね。」と言われるとホッとします。

実は専門用語を把握するのはそれほど難しくありません。セミナー主催者の方に思いを伺ったり、専門書、雑誌、論文を読んでいる中でイメージと共に覚えられるものです。(解剖実習もせず、現場を持たずにそれらしく語れてしまう自分に詐欺師、役者の一面を感じずにはいられませんが…)

このごろ気になって仕方ないのは専門用語ではなくて、別のことなんです…日本語の医療用語ってどこにあるんだろう…?

たとえばこの文…「まずニューロンが分化し、次にアストロサイトの分化が続く。アストロサイトの分化は出生時に最大となる。そして最後に、オリゴデンドロサイトが分化する。」

カタカナは英語だし、漢字も大陸から来たし…ひらがなの部分は別に医療用語じゃないし…

西洋医学、漢方、というけれど、日本は…?

日本語は人間の身体や病気、知慮、健康をどう表してきたのだろう…?

そんなことを思っていたら、いつも大いに刺激を頂いている山本忍先生がこうおっしゃるのです。

By Instituto Niten – Author Personal Archive,

「日本は『~道』とつくものがそれにあたるんだと思う。」

なるほど!腑に落ちます。

私はイギリスの神経生理心理学研究所(INPP)で原始反射・姿勢反射について学びました。でも、セラピーを提供できる準修士に合格したものの、発達支援セラピーを自分の仕事とする気がしなかったのです。通訳養成に活かし、翻訳と学校教員研修を行えば十分、と思っています。

というのも、私自身の感覚の偏りも、セラピーより書道やなぎなたのほうが助けになった実感があったためでした。

私は書道となぎなたしか嗜んでいませんが、おそらく多くの道に共通するのは「呼吸と姿勢を調え、感覚を研ぎ澄まし、自分の動きをすみずみまで司りながら、余分な力を抜くこと」。これを日々稽古すれば、多少の心身の不調は整えられたことでしょう。

いま私たちは、身体への感覚が鈍麻し、よっぽど悪くなってから専門家と強い薬に依存しているのではないでしょうか。

さて、この秋は道の達人たちが残した言葉にふれることにします。まずは「風姿花伝」と「五輪書」(オリンピックじゃないよ)でしょうか。修験道も体験してみたい!

なにかおススメがあったら教えてくださいね。

こちらのpodcastで皆さんのご質問に答えています。
通訳道場★横浜CATS 道場ラヂオ

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性的マイノリティへの抵抗あり、なしの違いはもしかして

友人「LGBTの人なんて全然いないー!」
私「え?私の周りには結構いるよ。」

え?彼女とは共通の友人が多いのに。
なるほど、私にはカミングアウトしているけれど、彼女にはカミングアウトしていない友人が相当いるみたい

確かに、私はLGBTなんて言葉は別になくてもいいのにと思うほど、LGBTの方々に抵抗がありません。ここで「抵抗」という言葉を使うのに抵抗があるくらい。

地元、戸塚の八坂神社でこんなお祭りを見て育ったのも理由のひとつかも。

で、「抵抗のある」人たちとは価値観と言うより着想が違う気がするんです。

きっと「世の中には普通の男と女だけがいればいい!」と思う人たちは図1のように枠で仕切って捉えている。だからどちらかにきちっと入らない連中はノイズ、エラーになる。

でも、私は何事も右の図2のように見えているんです。ゆるやかな集中点がいくつかあるけれどひとつではなく、周縁には壁もない。そして重なり合っている。普通の男、女、という人たちはこの分布の「集中点」らしいところに無理やり枠をはめているようにも見えている。

図1は人々を味方 we と敵 they にわけるには便利でしょうね。
図2は友だちの友だちは友だち。距離にはいろいろあるけれど。

図1は強そうだけど弱そう。
図2は弱そうだけど強そう。

え、黄色いところは何って?
言語には男性名詞、女性名詞、中性名詞ってあるでしょう。それです。

言語は全員参加の文化遺産。一見分かりにくい、でも無意識的な叡智が宿っているようです。(だから「英語は間違っても発信が大事」なんていう愚民による愚民化政策は大迷惑です。)

こんな発想の私のプロフィール

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大坂なおみ選手、I’m sorry it had to end like this.の訳は?

「大坂なおみ選手のインタビュー記事読んでたんだけど、翻訳に違和感があって。通訳者としてどう思う?」
30年来の友人からメッセージが来ました。日本語と英語両方チェックしてたのですね。さすが。

なんでも、I’m sorry it had to end like this.の出だしが「ごめんなさい。」になっていたとか。

あら、朝日新聞もそう。写真をクリックしてご覧ください。

朝日新聞も「すみません」

あちゃー。

「ごめんなさい、勝ってしまって。」としている訳まであるとか。大坂選手、そんな嫌味を言う人柄とは思えません。

I’m sorry をひとかたまりで「ごめんなさい」と置き換えてはいけません。そんな訳には、大坂選手に倣ってI’m sorry it had to be translated like this.といいたいところ。私、ごめんなさいなんて言ってませんよ。

ものごとは「細かく割って見る」のが大切。カタマリはだめです。球が止まって見える一流選手は時間を細かく割っているといいます。言葉でもその感覚がないと不自由、誤訳のもとです。

sorryはsore痛み+y(形容詞化する語尾)。

喉が痛いのをsore throatと言う、あのsoreです。
ちなみにsoreの語源は古英語のsarig(ほんとはaの上にバー)。

ですから、I’m sorryはそもそも「私は心痛めています。」という意味です。そのあとに心痛める原因、状況が続きます。

たとえば…
「I am sorry a bright student like you have handed in something like this. 残念だね、君のように頭脳明晰な生徒が提出したのがこんなものだとは。」
「We are sorry the typhoon have totally damaged our crop.遺憾なことに、あの台風のせいで作物がみんなやられてしまった。」

I am sorry.が「ごめんなさい」になるのは、後半で言うはずの自分がやらかした失態を省略した場合です。

でも大坂選手は失態をやらかしたわけでも、後半を省略したわけでもありません。

I’m sorry it had to end like this.は「残念です、こんな終わり方になって。」といったところでしょう。

後半の主語をitとしてセリーナも自分も出さず、had to を使っています。誰も責めずに、最少限の語数で最大限の思いを表しています。大坂選手、口数の少なさも魅力です。

「なんだか残念だわ、こんな風に終わることになっちゃうなんて。」でも間違いではないのですが、なんだか同じなおみでも渡辺直美ちゃんぽいです。

「このような終わり方を迎えることとなり、心を痛めています。」となると天皇陛下です。

ひとりひとり、違うのです。

だから通訳者は徹底的に聴きます。翻訳も同じことです。よく聴いてから翻訳すれば、言語を超えても本人の息遣い、声が聞こえてくるものです。

そんなことできる?できます。やっています。そこまでやらないならAIにすべて任せた方がお客様のためです。

通訳道場★横浜CATSはこちら

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台風21号の名前は~あなたはどんな天気予報を選ぶ?

この夏の西日本の降雨には息をのむばかりです。くるくる、うろうろ進路変更の台風が来たかと思ったら、今日も21号。みなさん、どうぞお気をつけて。早めすぎるくらいの行動をお願いします。

ニュースは朝から台風情報ばかり。ローカルな情報が繰り返し連呼されています。わが身に置き換えて防災準備を再確認するにはいいですね。

でも、なんだか、視野が狭くなる、視点が固められる気もします。

たとえば、台風21号、名前がついているんですよ。

そう、年初から番号だけの日本式が世界唯一ではないんです。以前はアメリカの気象庁がアルファベット順に人名をつけたものの、女性の名前ばかりで物議をかもしたことも。今は男女交代だそうです。以前は「うちのおっ家内」なんて言っていたおじさんたちがつけていたのかしら。

今は北西太平洋、南シナ海の台風については14か国からなる台風委員会で「背番号」と「選手名」(気象庁リンク)が決められています。毎年1番はカンボジアで象を意味する「ダムレイ」。

21番は韓国・朝鮮語で燕を意味するJebiです。つばめの飛跡と21号のスピードが似ています。

こちらBBCの天気予報でもJebiと言っています。日本のテレビの天気予報と画角も全然違いますねえ。国家ではなくてエリアでとらえているからね。

狭い画角の日本の天気予報は「洗濯物は表に出すな」「折りたたみ傘を持って行け」と親切。BBCはそんなことはひとつも言ってくれないけれど、広い視野でで地球の視野を感じさせてくれます。日本の予報よりよほど前もって洗濯や傘の準備もできるのでは?どちらが親切なのかは受け手によるんでしょうね。

9月4日本日のBBCアジア太平洋天気予報

ともかく、自然現象に悪意はありません。しっかりして、無事でいましょう。

これを書いた天邪鬼、冠木友紀子のプロフィール

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