医療の通訳で気になる日本のことば

医療の通訳は気が引き締まります。参加者の医師の皆さんは沢山の患者さんの健康を預かっていらっしゃいますから。「今日の通訳はなんだ!」なんてことは許されません。「よく専門用語をご存知ですね。」と言われるとホッとします。

実は専門用語を把握するのはそれほど難しくありません。セミナー主催者の方に思いを伺ったり、専門書、雑誌、論文を読んでいる中でイメージと共に覚えられるものです。(解剖実習もせず、現場を持たずにそれらしく語れてしまう自分に詐欺師、役者の一面を感じずにはいられませんが…)

このごろ気になって仕方ないのは専門用語ではなくて、別のことなんです…日本語の医療用語ってどこにあるんだろう…?

たとえばこの文…「まずニューロンが分化し、次にアストロサイトの分化が続く。アストロサイトの分化は出生時に最大となる。そして最後に、オリゴデンドロサイトが分化する。」

カタカナは英語だし、漢字も大陸から来たし…ひらがなの部分は別に医療用語じゃないし…

西洋医学、漢方、というけれど、日本は…?

日本語は人間の身体や病気、知慮、健康をどう表してきたのだろう…?

そんなことを思っていたら、いつも大いに刺激を頂いている山本忍先生がこうおっしゃるのです。

By Instituto Niten – Author Personal Archive,

「日本は『~道』とつくものがそれにあたるんだと思う。」

なるほど!腑に落ちます。

私はイギリスの神経生理心理学研究所(INPP)で原始反射・姿勢反射について学びました。でも、セラピーを提供できる準修士に合格したものの、発達支援セラピーを自分の仕事とする気がしなかったのです。通訳養成に活かし、翻訳と学校教員研修を行えば十分、と思っています。

というのも、私自身の感覚の偏りも、セラピーより書道やなぎなたのほうが助けになった実感があったためでした。

私は書道となぎなたしか嗜んでいませんが、おそらく多くの道に共通するのは「呼吸と姿勢を調え、感覚を研ぎ澄まし、自分の動きをすみずみまで司りながら、余分な力を抜くこと」。これを日々稽古すれば、多少の心身の不調は整えられたことでしょう。

いま私たちは、身体への感覚が鈍麻し、よっぽど悪くなってから専門家と強い薬に依存しているのではないでしょうか。

さて、この秋は道の達人たちが残した言葉にふれることにします。まずは「風姿花伝」と「五輪書」(オリンピックじゃないよ)でしょうか。修験道も体験してみたい!

なにかおススメがあったら教えてくださいね。

こちらのpodcastで皆さんのご質問に答えています。
通訳道場★横浜CATS 道場ラヂオ

Please follow and like us: