通訳の準備、検索はこんなふうに

さて、依頼主の志もしっかり聞きました。おいとまする前にこう尋ねてみましょう。

「情報が足りないなあと思うのはどんな方面ですか?」
「もっと知りたいと思うことはありますか?」

ここでも大切なのは依頼主の志。通訳者は自分の趣味や自己満足でお勉強するのではありません。あくまで現場で忙しい依頼主の代わりに情報を探すのです。依頼主と同じ景色を見ようと願って学ぶのです。

さて、仮に「社会的な金融のなかでも起業家向けのものを知りたい」と依頼主がリクエストしたとしましょう。

ここで「社会的起業家」「金融」と検索エンジンに打ち込んでもいいのですが…。まあ、本当に日本での状況を得るために新聞、ニュースサイトを読むくらいにしてくださいね。個人的な考えを述べたブログなどを読んでいてはきりがありません。

いわゆる検索エンジンの限界は自分のアタマの限界。何でもあるように見えて、自分の限界以下のものしか目に入らず、そのことも意識しにくいのです。これは時間がもったいない。

ならば、はじめから自分のアタマを超えたものばかりがそろっているサイトで検索するという方法があります。

私がよく最初に利用しているのがElsevier。学術情報のポータルといえばいいでしょうか。最も専門的で信頼できる情報が見つかります。ここでsocial entrepreneur financeと入れるとずらりと論文、専門書、サイトが出てきます。

ポータルは日本語になったんですねえ。中身はほとんど英語ですが。

論文は関係深そうなもののアブストラクト(要約)をざーっと沢山読みます。これでその領域の現状はイメージがつかめます。

面白い情報が見つかったら、依頼主に逐次連絡することもお忘れなく。通訳本番前に仕事(他者貢献、信頼醸成)は始まっています。

冠木友紀子プロフィール

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