家庭菜園、私は「間引き」しない

持続可能な未来のための通訳者、通訳藝術道場主宰の冠木友紀子です。

家庭菜園の季節がやってきました。指南書には必ず「間引き」せよと書いてあります。

「種まき穴1つに複数の5,6粒の種をまきます。
発芽して双葉が開いたら成長のよさそうな2つに、
本葉が開いたら1番強そうなものだけ残しましょう。」

これがどうも私は納得できませんでした。

買ってきた種も袋に発芽率80%って書いてあります。
なのに5.6粒のうち1つ、とは日の目を見ない種が多すぎる!

間引きをしないとどうなるんだろう。

間引きをしない人たちの理由を調べると…

「面倒だから」

え…。

よし、間引きをしなくてもすむようにしよう。

野菜も花も区別しない庭。ブロッコリが芽を出しました。右のほう、水菜が固まって発芽しちゃってるなあ。

種と種の間に距離をとって蒔いてみました。案の定、どれもよく育っています。

でも、手元が狂ってどばっと種がこぼれ、密に発芽したところも。このイタリアンパセリ。さて、どうしよう…。

そうか、植え替えが負担ならば、強く丈夫なものを植え替えよう。

植え替えは根がちょっと傷つく。がまんできるのは丈夫な子のほうでは。

これも皆無事に育っています。
しかも、大きな苗に日陰を作られていた妹、弟たちが大きくなっている。

大きな苗は「強い」というより、「早く」大きくなって周りに日陰を作っていたようで。

おそらく、間引きを必要とするような密な蒔き方は、うっかり空席になって圃場を無駄にしないため。プロの農家ならば収入に直結する問題でしょう。

でも、素人の家庭菜園は市場とは無縁。植物が天寿をまっとうできるよう、お裾分け頂戴しながらのんびりやります。

人間の社会はどっちに似ているんでしょう。

プレ通訳道場【あのプログレスで英語の土台徹底リノベ講座】プログレスを教えられるようになるというおまけつき。第2期はこちらです。

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春休み、中高生が退屈したら

こんにちは!持続可能な未来のための通訳者、通訳藝術道場主宰、冠木友紀子です。

新コロ騒動収束もいまいちな中、まもなく再びの春休み。外出自粛、ステイホームで中高生のお子さんはさぞ退屈するのでは。

そんなお子さんに見せたい、進路相談室にはまず無いスゴイ景色があります。

black butterfly preaching on peach flower
Photo by FOX on Pexels.com

それは、若い庭師さんたちの現場。

目下、我が家は庭師さんにお願いして庭の造作を新しくしてもらっています。

朝8時になるとおそらく私と同世代の親方含め、3-4人の庭師さんが元気にご登場。てきぱきとその日の仕事を確認すると、もう、ひとつの生き物のように動き続け、働き続け、新しい庭を形にしていく。時折、豪快な笑い声が上がる。お茶の時間のおしゃべりは屈託なく、仲の良さそのもの。

素晴らしいチームワークだけれど、チームとして固定しているわけではないそう。ゆるいギルドのような集まりがあって、地域や時期によって声をかけあって一緒に仕事をしているとか。最近の言い方なら、プロジェクトチームでしょうか。ひとりひとりが個人事業主、あるいは株式会社主として、自分の人生の経営者という心構えでいるのです。

できあがった部分を見てびっくり。打ち合わせでの私の予想と期待をはるかに超えている。まさにプロの仕事。

私はもっぱらPCに張り付いてひとりでZoomやら録音、録画などしていますが…彼らの働き方を見ているだけで、気持ちが清々します。

拙宅においでになれるお子さんは見学大歓迎と言いたいところですが、まもなく完成してしまいます。

でも、近所を見回してください。春の芽吹きを前に、慌てて庭師さんを頼んでいるお家があるのでは。

そういえば、中2の国語の時間、教科書をはるかに超えた次元で人生を語る先生が、窓の外に庭師さんを見つけてこうおっしゃいましたっけ。「いいわねえ。若い人が身体を使って確かに働いている。部屋の中で勉強ばかりでは、ねえ。」

庭師はBullshit Job 「クソどうでもいい仕事」(デーヴィッド・グレーバー著)とは無縁です!

冠木友紀子のプロフィール

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国産チーズパンフ英訳、翻訳の前に大事なこと

持続可能な未来のための通訳者、冠木友紀子です。

自動翻訳もずいぶん精度が上がりました。それでも翻訳者がやらねばならないことが1つあります。

新しい読み手を想像することです。ゼロから書く心づもりでいることです。
(もちろん分野によります。自然科学論文、文芸作品はこの限りではありません。)

考えてみれば当たり前のことです。言語を変えるということは、異なる読者層を対象にするということです。

共働学舎の宮嶋さんからのご紹介で、チーズプロフェッショナル協さんの国産チーズパンフの英訳を担当したことがあります。共働学舎のチーズ大好きな私には願ってもないお話。大いに張り切りました。

もとのパンフはすみずみまで工夫が凝らされた素晴らしいものです。チーズになじみのない日本人に向けて、多種多様なナチュラルチーズの製法と楽しみ方を紹介。チーズの専門家、有名人のインタビュー記事は国産チーズに親しみを感じさせます。生産者のインタビューは情熱にあふれ、思わず応援したくなります。

さて、最初のご依頼は「全部英訳」

ん???

ここで新読者確認です。

英語はあまりに世界で広く使われすぎています。誰でも読めるけれど、誰も自分宛てと思わない可能性も大です。英訳の難しいところです。宛名のないラブレターになってはもったいない。

依頼主に確認したところ、主にヨーロッパとのことでした。

そうなると日本人向けの丁寧な説明部分はかえって冗長、不要となります。ヨーロッパのみなさんは先刻ご承知ですから。チーズの専門家、有名人のインタビュー記事もあまり意味をなしません。かえって生産者の声がかすんでしまいます。

優しいイラストからはもうチーズが薫るよう!

生産者の声にしぼることになり、英訳を始めると…今度は生産者の「日本人向け」のメッセージが気になりました。

「おいしさの感度って他国と日本は違います。日本人はきれいな味が好き。だから日本人シェフたちの意見を聞きながら僕は雑味のない味を目指してきました。」

ごもっともです。日本の地に足をつけた見事なお仕事。ヨーロッパ輸入チーズの強い風味が苦手なひとでもおいしく楽しめるのはこういうたゆまぬ努力あってこそです。

でも、ヨーロッパの人たちにはこう聞こえませんか?
「日本のおいしさの感度は特別です。日本人はきれいな味が好き。他国はきたない味でもいいみたいだけどね。だから日本人シェフの意見を聞きました。他国のシェフのアドバイスきくと雑味のあるものができちゃうかもしれないからね。」

大げさかもしれません。でも、この生産者の方はこんないやな意図で話したわけではありません。ならば誤解の芽はできるだけ摘んでおきたい。そこで、誤解の可能性について依頼主に連絡し次のような修整を打診しました。

「おいしさの感度って地域それぞれです。日本人はどうも繊細な風味が好き。(そうした味づくりに慣れた)日本のシェフたちに相談しました。おかげで気になるいやな雑味のない風味が生まれました。」

するとすぐに協会と広告会社で話し合いがもたれ、これで行こう、ということになりました。迅速かつ柔軟な対応はさすが、とありがたく思いました。

また、日本のチーズを喜んでもらえるのは、ヨーロッパでも多数派の風味がしっかりしたチーズが苦手な人たちだということも見えてきました。(ヨーロッパの友人にいます。気の毒…)

英文はこのとおりです。
“Taste preferences vary from country to country and region to region.Japanese people tend to prefer subtle, delicate flavors. To acheive such flavors without any unpleasant distraction, I consulted with servera Japanese chefs.”

将来、納豆のねばねばと苦さが嫌いな日本人のために、ヨーロッパからさらっとして臭くないナッツのようなフレーバーの納豆がやってきたら面白いですねえ。

翻訳は新しい読者を想定して、ゼロから書くつもりで。人間だもの。

通訳道場★横浜CATSはこちら

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日本ではスーパーでオーガニック食品が買えることを目指さなくてもよい理由

「スイスはスーパーでもオーガニック食品が買えるのに、全く日本は遅れていて恥ずかしい!」

普段はスイスにすむ友人の手厳しい一言です。みなさん、どう思います?たしかに日本もまだまだやれることはある。でも、いくらスイスが好きだからって、スイスのものさしを日本に当てて決めつけるのは困ったもんだと思うのです。

ものごとは細かく、深く見なくては。

私は日本で「スーパーでオーガニックが買える」を目指すのは違うんじゃないかと思うんです。

バイオダイナミック農法の畑に落ちたりんご。ゆっくり土に還るのでしょう。

そもそも、日本の「スーパー」の多くは大資本で安さが売り。買いに行く人たちも「安いから」が理由でしょう。

でもオーガニックの生産には手間暇がかかる。そんなに大規模にはできない。大量に作って安さを売りにするわけにはいかない。どうしても、スーパーの一般品に比べれば高くなる。それでも自分、家族のために質を求める人、生産者を応援したい人はちゃんと支払う。

そんな生産者と購入者をつなぐのにふさわしい場はどこでしょう?日本で地価負担を避けるにはどんな方法があるでしょう?

今はネットの時代。オンラインショップ+季節のイベントでしっかりコミュニティを作っているケースはいくらでもあります。
(そりゃ、スーパーがいくらか置いてくれるのはまったく歓迎ですが。そこを目指さなくてもよいのでは、ということです)

こちら、チーズで有名な共働学舎新得農場。究極のオーガニックと言える生乳をさらに理に適った方法でチーズにすることで付加価値を最大化。そのプロセスでいわゆる障がい者と呼ばれそうな人たちが素質を発揮しています。

現場はひとつひとつ違う。細かく分けて、深く見なくては。

持続可能な未来のための通訳者 冠木友紀子のプロフィール

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旅先の洗濯、おすすめはマグネシウム

旅先での洗濯に困ったことはありませんか?

私もそうです。通訳で出張するたび、国内外を問わず洗濯には困りました。

洗濯しないですむよう沢山の衣類を持ち歩くより、少しずつ洗濯しながら身軽でいたい。使った靴下や下着をいつまでもそのままにしておきたくない。

でもホテルのクリーニングはちょっと不安で割高。携帯用の洗濯洗剤は手洗いには多すぎるし、すすぎが大変。ホテルのボディーソープはなんだか心もとない…

そこで今使っているのは、地元の自然食品やさんで見つけたマグネシウム。

昨日、NHKでも紹介されて話題になっているようで。

普段、家の洗濯機で3個使っていますが、しばらく洗濯機を眺めているとぞっとするほど水が汚れてきます。出張にはこれを1つだけ持ち出します。

マグネシウム洗剤、まぐちゃん。レモンはサイズのご参考の為。

しくみは、マグネシウムが水と反応すると水素が発生して、界面活性剤の役割を果たすというもの。化学式で書くと、2H₂O +Mg→Mg(OH)₂+H₂のようで。

なによりすすぎが楽、柔軟剤もいりません。水質も選ばないようです。先日もブータンの水で満足な洗濯ができました。

まぐちゃんのサイトはこちら。

持続可能な未来のための通訳者 冠木友紀子プロフィール

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ボジョレー(ボージョレ)・ヌーヴォー 空輸のコストは?

学び続けたいなら、ひとさまのお話を伺うことです。

私が週に3回楽しみにしているのは、通訳道場卒業生限定の朝活。毎回参加者のみなさんの話題提供に大いに学んでいます。

今朝の話題提供は千葉のYさんの通称ボジョレー・ヌーヴォーにまつわる随想です。

なんでも、乱痴気バブルの4割に減った日本の輸入量もまだ650万本に登るそう。10年ほど前はその初荷の空輸の温暖化ガスに警鐘を鳴らす記事も書かれたとか。いま、その記事は見つからず…

どなたか、見つけられたら教えてください。

私は醸造酒こそ、その地域の医食同源を担うと考えています。あわててボージョレ・ヌーヴォーを呑む事には関心がありません。お酒を地元の人の需要を超えて売る、値段をつりあげるのは疑問です。

よっぽどどぶろくを解禁した方がよいのでは?

持続可能な社会のための通訳者 冠木友紀子のプロフィール

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地球が1年かけて再生できるエネルギー、今年はいつ使い切った?

こんにちは。持続可能な医療・農業・教育のための通訳者、冠木友紀子です。

さて、地球が1年かけて再生できるエネルギー、私たちは今年いつ使い切ったか知っていますか?

推計ですが、なんと世界全体で7月29日。

Global Footprint Networkより 

この日をアース・オーバーシュート・デイといいます。地球エネルギー使い切り日、とでもいいましょうか。

7月30日以降は将来の分を前借りしているのです。しかも今年ばかりではありません。1970年からずっと。あらっぽい計算ですが、もう10年先のエネルギーを使っているのではないでしょうか。使い込むほど地球の再生効率も下がるとしたらさらにまずいことです。

このことを教えて下さったのはドイツのユルゲンさんとケルスティンさんご夫妻。 先日おもちゃ箱さんのブランドセミナーで通訳をさせていただいたご縁です。

ケルスティンさんとユルゲンさん。ご創業の頃、日本はバブルに浮かれ…

お2人は30年余り前にドイツでソーダサン社を設立。環境破壊を少しでも食い止めるため、自然な洗剤づくりを続けています。

さて、通訳の仕事の8割は事前準備をして相手を知るべく努めること。今回も理念、社史、メディア露出、お客様の声、と十二分にリサーチしました。

そして当日を迎えると…ユルゲンさんがプレゼンで一層熱をこめるのは自社製品紹介よりも地球環境を語る時。
「みなさん、洗剤が生分解可能か気になさいますが、それは最後の一歩。そこに至るまでの原材料、調達方法、製法、働き方…すべてまっとうでなくては。今年、我々は地球が再生できる1年分のエネルギーを7月29日に使い切ってしまいました。ドイツなんかひどいものです。3月3日でした。日本のほうが少しましで3月29日。1970年からずっと次のお正月を待たずに使い切っているのです。こんな調子でよいわけがありません。なんとかしましょう。」

ソーダサンの製品を安くないという人もいます。でも、倹約、節約のつもりで安いものを買い、自分の手を荒し、環境を害し、子、孫の世代が困るとしたら…!

安いは高い、高いは安い。

ソーダサンを買うのは、ただ洗剤というモノを買うのではありません。環境、未来に対し倫理にかなった行動をとることでもあります。

きっとみなさんのご近所でも手に入ります。冬の手荒れに悩む前に、おもちゃ箱さんのサイトをご覧ください。

包装も再生プラスチック

持続可能な(土に還れる)エシカルビジネスのための通訳者・冠木友紀子のプロフィール

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通訳レポート★え?タンポンで死ぬ?!

土に還れるエシカルライフを応援する通訳者、冠木友紀子です。先日イギリスのオーガニック生理用品メーカー、ナトラケア社のスージーさんの通訳を担当しました。プレゼンで出たお話に会場の取引先の皆さんもびっくり!タンポンで死ぬなんて、まさかないと思うでしょう?

これまで、何百人もの女性が毒素性ショック症候群で亡くなっているのです。

昨年、2018年もカナダの女子高生が一泊学校旅行で亡くなっています。


というのも、8時間も交換不要と書いてあるプラスティック製超吸収体。ついついうっかり長時間交換せずにいると…

ふだんは何も悪さをしない常在菌の黄色ブドウ球菌がアンバランスに増えることがあるんです。それが生理の血をさかのぼって体内を巡ったら…

80-90年代のアメリカでは何百人もの女性が毒素ショック症状で落命しています。

みなさまも生理中のちょっとした風邪のような症状を軽く見過ごしますな。そして、ご愛用品の素材の風通しを見直してくださいね。できれば、ご近所に気軽にかかれる婦人科のお医者さんを探してください。婦人科の先生こそ女性のGPでは。

土に還れるエシカルライフのための通訳者 冠木友紀子

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医療通訳は難しい?

ひょんなご縁でお引き受けした医療通訳のオンライン講座。無事初回がおわりました。2時間みっちりの講座は日本語から英語への通訳も含んでいます。

みなさん、とても真剣にがんばっています。揃って言うのは…「やっぱり用語が難しいです」

ん?それってどういうこと?

ものごとは細かく分けて見ることが大切。

難しいのは医療関係の英語か、日本語か?

それとも用語を覚えるのが大変なのか、用語からイメージがわかないのか?

どれもyes!かもしれませんが、重荷になっているのはそれぞれ後者では?

医療関係の堅い日本語からイメージがわかない。だから結果的に覚えづらい。(医療関係の英語は日常の英語とそれほどかわりません。)

医師の方たちならば、明瞭な専門用語のほうが現場とも結びついていてイメージもわく。 けれど、現場を知りようのない通訳者が英単語-日本語を対照して暗記しようとしても大変。

ここで「語学系の通訳者なもので…」と勝手に限界を決めてはいけません。通訳者が語学村の住人で事足りたのは前世紀の話。

あわてなければ大丈夫です。日々少しずつ積み重ねれば大丈夫です。

何を?

2つおすすめします。

1つめは、通訳者ならではのポイント。語源を調べましょう。

たとえば、肝臓-liver, hepaticなどと覚えるでしょう。じゃあ、肝臓ってどういう意味ですか?月(にくづき)+干(幹、の意)で、命の「幹」という意味があるそうです。カラダという樹を支える大きな幹が思い浮かびますか?あなたが思い浮かべた樹はどんな樹?欅?杉?

それが英語ではliver。これのもとが昔のドイツ語のleberだそうで。よほど「レバー」に近いですね。これがleben=生きる、に由来するそう。

洋の東西を超えて、肝臓を命の要と感じていたのですね。

ちなみに、酔っぱらいがお世話になる「ヘパリーゼ」でおなじみのhepat-はギリシャ語の肝臓の意。ギリシャ人が肝臓をどう理解していたかは諸説あり、しばらくお待ちくださいませ。

世の中は超高速で変化していますが、私たちの身体はそれほど変わっていません。なので、その名前には昔の人たちの見方、思いが結晶となって込められています。

どうか、一対一の単語つめこみ暗記で終らず、その奥深くの昔からの景色をお楽しみください。

2つめは、ひとつの全体としての身体のしくみを知ること。消化器系、神経系とバラバラに覚えないこと。そのためにおすすめなのがこちら、Functional Morphology. それぞれの臓器、系が現在の形となるまでの壮大な歴史を旅することができます。面白いから、感動して思わず覚えてしまいます。

日々、少しずつ楽しんで積み重ねてください。

持続可能な医療・農業・教育のための通訳者
冠木友紀子のプロフィール

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「医療・農業・教育」を通訳するなんてブレている?

なぜ持続可能な「医療・農業・教育」を通訳するんですか?違う分野でしょう?通訳さんは文系、語学系でしょう?ブレブレじゃないですか?

おお、よくぞ訊いてくれました。この時代、そう思う方は多いようです。

小さい頃から田舎育ちの私には、なんとなく想像がついたのです。この3つは、かつて教会やお寺に司られ、緩やかに連携しながら、牽制し合っていたのだと。

子どもが具合を悪くすれば、まずたっぷり寝かせる。年よりは死期をさとり、身内の者を呼び寄せて辞世の感謝をする。症状が悪くなってからそれを叩く強い薬をのむのではなく、元気なうちから自己治癒力を励ます薬草茶を飲む。新鮮な野菜を安く買おうとするより、庭で野菜を育てる。子ども達は勉強で点数競争するのではなく、他者を手伝うために頭をひねる。いつも景色のどこかにお寺や修道院が見えている。

神の退却と共に、いまやこれら3つが不安を煽る金儲けの暴走エンジンとなり人としての倫を超えたと思う場面もしばしばです。

ただ、それぞれの領域が単体になって、単純化したかと思うとその逆で。異常に込み入って見えるのです。まるで干物の鯵をバラしたようです。だから近代医療、近代農業、近代教育はそれぞれ単体でひとつの領域に見えるのかもしれません。

でもオーガニックな医療・農業・教育は生きた鯵のよう。泳ぐ姿には波の動き、鯵の体感まで共感できるよう。共通点が多いのです。生命プロセスが透けて見えるのです。

生命プロセスを感じる。これぞリベラルアーツ。

そのことに、はじめて満面の笑みで共感してくださる方に出会えました。ドイツのバイオマスボイラー関連企業のCEOの方です。

ボイラーも生きものですね、プロセスがありますね、というとニッコリ。「いままで通訳者から聞いた中でもっとも○○なコメントだ。もう安心だ。」と。

よかった、よかった。

ところで、ブレているかどうかって、見る側の視点の深さ、視野の幅広さにもよりますよね。なので私は天智神明から見れば常にブレていると思っています。他人をブレているなんて上から目線で責めるつもりはありません。

持続可能な医療・農業・教育のための通訳者
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